｜1　

同じ日々の繰り返しに限界を感じていた英梨奈。しかし

ある一つの噂話をきっかけに、別世界『ヘルス』での事件に巻き込まれていく。

待っていたのは、出会いの数々と戦いの日々。

様々な人々と語り、経験を積むことで

少しずつ日常に輝きを取り戻していく英梨奈だったが―

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｜2

その日は、年に一度の新年祭。

イデスは、10年前に失踪した母親の部屋を整理する途中

古くなり黄ばんだ母からの手紙を見つける。

『悪鬼の角、女神の鍵、人形の四肢、復讐者の魂

それらを揃えて門を開きなさい。全てを越えた扉の中に、私は待ちます。』

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｜3

これは小さな小さな出来事。

器に残ったスープを飲み干すような簡単なお話。

人間たちが暮らす国、リーブルで、ある朝竜の娘が目撃される。

「外界との接触を避けている筈のこの国に竜が居るなんて…」

不審に思ったレオンは、その竜に近づこうとするが…

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｜4

「紳士淑女の皆々様！ようこそ、終わりへ向かうミュージカルへ！

物語はこの瞬間幕を開けた。我が主は素敵な役者

私たちは引き立て役(アンサンブル)

そして、お前たちは何物にもなれなかった哀れな観客達。

はじめよう、最後で最高の舞台を。」

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｜4.5

命の気配は感じ取れず

枯れた大地に、骸と霧の舞踏会。

例え最後の一粒でも、諦めるのはまだ早い。

​手を伸ばす、声高く呼ぶ。

紅を越える天の名を。

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｜5

夢から覚めたい哀れな羊は

灼熱の星を地平線から昇らせる。

終わりの夜のミュージカルが拍手の音色を忘れたころ

始まりの黎明がやってくる。

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｜6

我らが墜とすは10の世界

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我らが掴むは1の結末

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『峻厳』の門から現れる、力に飢えた異形の者。